7.09.2015

エネルギー、車、テスラと変える世界 ---4

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以下は、このリンク先の記事 http://waitbutwhy.com/2015/06/how-tesla-will-change-your-life.html を私が勝手に解釈して書いています。オリジナルの内容にできるだけ沿ったつもりですが翻訳ではありません。


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エネルギーストーリー(その3)

今も主役の化石燃料


時は飛んで今、2015年。

ジュールの詰まった地下資源を燃やして、そのパワーを利用できるようになってから二百年以上経ちました。そして。。。今だ変わらず地下資源に頼っています。


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それが犬の性分。美味しいものを見つけたら、食べ尽くしてしまうか、体を壊してしまうまで、延々と食べ続けるのです。他のことには目もくれずに。現代のエネルギー討論は、突き詰めると、このまま犬に洞窟の焼肉を食べ放題させておいて良いのかどうか?ということです。放おっておくと犬は重病になってしまうし、焼肉も残り少なくなってきました。洞窟を見つけてから食べ続けたので、犬は巨大化してしまっています。洞窟の焼肉がなくなると、その膨大な食欲をどうやって満足させられるのでしょうか?たいへんな問題です。

この問題に関して、いろんな人が、いろんな理由からいろんな意見を持って、いろんな所でいろんな事を言っているのを、あなたも聞いているでしょう。もう、うんざりするほどですね。確かに、中には的を得たことを言っている人たちもいます。でも、ちゃんとわかってもいないのに、わかった気になって話してる人がほとんどです。加えて、自分の利益や立場を守るために、不正な情報をいかにも事実のように話す人たちも多いのです。だから、ただでさえ複雑不透明で、いろんなレイヤーがあって理解しにくい問題が、ますますわかりにくくなってしまっています。

この見通しの悪いスモッグをクリアにして、一体全体なにが起こってるのか理解したいと思いませんか?

では、まず、わかってることを並べることから始めましょう。

はじめに、化石燃料って何なのでしょう?そして、どこから来ているのでしょうか?

化石燃料は、大昔生きていた生物の遺骸からできています。ここで言う大昔とは、とてつもなく長い間です。最初に化石燃料となった生物は、まだ地表には動物どころか植物もいなかった前カンブリア紀に、海中に生息していた藻と言われています。(恐竜=化石燃料と思っている人が多いようですが、恐竜が生きていたのは約2億年前、割と最近で、ガソリンに含まれる恐竜の割合など僅かなものです。)ほとんどの化石燃料は、石炭紀に生きていた植物、動物、藻からなっています。石炭紀は3億年前まで約5千万年の間続きました。その間、地表は浅く広大な沼地に覆われていたのです。沼地は化石燃料作りの要です。生物は普通の場所で死んで腐食してしまったら、化石燃料にはならないのです。石炭紀の生物たち(植物、動物、藻)は、沼地で死んで底に沈み、砂や粘土に覆われて、ジュールを保持した状態で更に地下に沈んでいきました。

これらの生物の残骸が、数億年の間、超高温高圧で圧縮されて、ジュール密度の高い固体、液体、気体---石炭、石油、天然ガスになっていったのです。

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化石燃料の種類

石炭:黒い堆積岩で、地中の石炭床と呼ばれる層にあります。3種の中で最も安く、最も豊富。現在は主に発電に使われています。同じ熱量を発生させる場合、二酸化炭素排出量は、石油に比べて三割多く、天然ガスに比べると倍量です。石炭埋蔵量の世界一は、総埋蔵量の22%を占めるアメリカです。一方、石炭燃焼国の世界一は、現在世界の半分以上を燃やしている中国です。

石油:原油、ペトロとも呼ばれ、地中深い貯留層にあります。地下から吸い上げられ、精油施設に送られます。そこで沸騰点の違いを利用して分けられ、多くの製品に作り変えられていきます。その内訳は、2014年度のアメリカでは以下の通りです。

44.9% 車のガソリン
29.8% 暖房用オイルやディーゼル
13.9% ワックス、科学ゴム、プラスティックなど
 9.5% ジェット燃料(ケロシン)
 2.0% アスファルト

石油消費国の世界一はアメリカです。総消費量の20%を占め、二番目の消費国の2倍もの量を使っています。また、アメリカは、サウジアラビア、ロシア(ほぼ同量を生産)と並んで世界の三大石油生産国でもあります。

天然ガス:天然ガスは、石油が超高温になり気化してできます。石油の貯留層付近の地下洞に溜まっています。化石燃料三種の中では最もクリーンで、キッチンのガスコンロ、暖房(電気や石油を暖房に使ってない場合)に使われます。

水圧破砕(フラッキング)の技術が開発され、それまでは手の届かなかった層にあるガスも採集できるようになりました。アメリカではこの技術を使って天然ガスの生産量が急増し、現在では発電の主要燃料源にもなっています(アメリカの発電の20%は天然ガス)。また、世界でもエネルギーの四分の一を占めるようになりました。フラッキングは、膨大な量の水と、砂、多数の化学薬品を混ぜた液体を、ガスが豊富に含まれるシェール層に超高圧で注入することによって、各所に亀裂を入れてガスを搾取する方法です。搾取方法としてはとても効率的なものの、環境面での深刻な懸念事項も多く、議論が絶えません。懸念される問題点はこのビデオに詳細記されています。

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では、化石燃料の問題のうち、もっとも頻繁に指摘される2点を取り上げてみましょう。


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